「今週は何が動いた?どの魚が買い時で、どの魚は待つべきか?」
水産物の仕入れや輸出を考えるとき、市場の価格動向は毎週欠かせない判断材料です。このレポートでは毎週月曜日、豊洲・札幌・大阪・福岡・名古屋の主要5市場から実際の卸値データを収集し、輸出・仕入れ判断に役立つ情報をお届けします。
第1回となる今週は、豊洲(4月30日)と札幌(5月2日)のデータをもとにレポートします。
今週の注目3ポイント
- 🔺 ホタテ:高値圏が継続——北海道産の水揚げ減少と米国需要の拡大が重なり、価格は高止まりが続いています
- 🔻 ブリ・マダイ:季節的な値下がり——魚相場ナビによるとブリ-13%、マダイ-38%の大幅下落。春〜初夏は旬が外れる時期に入ります
- 📌 カニ類(毛ガニ・タラバ):札幌で取引活発——毛ガニ・タラバガニともに相場は安定。アジア向け輸出の問い合わせが増える時期です
今週の市場別 価格データ(高値・中値・安値)
単位:円/kg ※ホタテのみ形態別に記載。出典:東京都中央卸売市場日報(4月30日)、札幌市中央卸売市場(5月2日)
■ 豊洲市場(2026年4月30日)
| 魚種 | 高値(円/kg) | 中値(円/kg) | 安値(円/kg) |
|---|---|---|---|
| 本マグロ | 6,264 | 2,997 | 2,700 |
| ブリ | 1,080 | 648 | 540 |
| カツオ | 1,620 | 864 | 648 |
| マアジ | 648 | 540 | 432 |
| マサバ | 972 | 486 | 432 |
| イワシ | 864 | 378 | 324 |
| カレイ | 540 | 432 | 324 |
| 毛ガニ | 8,640 | — | 5,400 |
■ 札幌市中央卸売市場(2026年5月2日)
| 魚種・品目 | 高値(円/kg) | 中値(円/kg) | 安値(円/kg) | 取引量 |
|---|---|---|---|---|
| 本マグロ | 4,190 | 1,728 | 1,620 | 6,513kg |
| はまち(ブリ) | 3,348 | 3,046 | 2,916 | 1,602kg |
| 毛ガニ(渡島) | 6,923 | 3,078 | 2,160 | 259kg |
| タラバガニ(釧路) | 7,701 | 1,620 | 1,296 | 76kg |
| ズワイガニ(釧路) | 3,877 | 605 | 605 | 123kg |
| むきホタテ(釧路) | 9,720 | 2,295 | 1,890 | 2,546kg |
| 貝ホタテ(後志) | 1,404 | 522 | 508 | 20,250kg |
| ウニ(胆振) | 11,880 | 2,592 | 2,160 | 4,768枚 |
| イクラ | 10,476 | 9,558 | 9,180 | 1,581kg |
| アワビ | 12,961 | 3,402 | 3,348 | 1,218kg |
| ニシン | 1,674 | 550 | 108 | 1,496kg |
| ヤリイカ | 4,535 | 1,814 | 1,814 | 463kg |
※大阪・福岡・名古屋の価格データは次回より追加予定です。
価格が動いた背景——なぜ今週この値動きなのか
ホタテ:水揚げ減少×米国需要増のダブル要因
北海道産ホタテの2025年度水揚げは、前年度比16.9%減の約33万6千トンにとどまる見通しです(北海道新聞、2026年)。これは2019年度以来6年ぶりに40万トンを下回る水準です。
供給が絞られる一方、中国の輸入規制撤廃後に振り向けた米国向け輸出が伸びており、価格は高値圏で推移しています。アジア市場向けに調達を考えている方は、早めの手配が得策かもしれません。
ブリ・マダイ:春の値崩れは例年通り
ブリとマダイは「寒ブリ」「寒マダイ」と呼ばれるように、冬が旬の魚です。春〜初夏は脂が落ち、国内需要が下がる時期。魚相場ナビによるとブリ-13%、マダイ-38%と大幅に下落しています。
ただし養殖ものはこの時期も一定の品質が確保されており、単価が下がる今は輸出コストを抑えられるという見方もできます。
カニ類:タラバ・毛ガニが引き続き流通
タラバガニ・毛ガニともに札幌市場で取引が確認されました。毛ガニの中値は3,078円/kg。アジアのバイヤーからの引き合いが強い品目です。
来週の注目ポイント
- ホタテの動向:米国向け輸出需要が価格にどう影響するか引き続き注目
- カツオの季節入り:5月〜6月はカツオの旬。価格・水揚げ量の変化を確認します
- 大阪・福岡・名古屋の価格:次回より5市場すべてのデータを掲載します
このレポートについて
福岡(長浜鮮魚市場)・北海道を拠点に年間6億円規模の水産物輸出を手がけてきた実績をもとに、毎週月曜日に水産相場レポートをお届けします。
価格データだけでなく、「この価格帯なら輸出に動くべきか」「今週のアジア向け需要はどうか」という現場目線の解説を加えていくことで、仕入れ・輸出判断のお役に立てることを目指しています。
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- ✅ 日本産水産物の輸出に挑戦したい方:書類手続き・バイヤー紹介も含めてご相談ください
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