2026年5月25日(月)の豊洲市場では、初ガツオが高値2,700円/kgと力強い相場をつけた。同じ日、福岡・長浜市場でも鹿児島産の本かつおが高値3,000円/kgを記録しており、産地の九州でも旺盛な引き合いが続いていることが確認された。クロマグロは前年同期比約3割高の14,580円/kgで高止まりが続き、輸出コストへの影響が大きくなっている。福岡ではやりいか(対馬産)の相対高値が4,750円/kgと豊洲・札幌とほぼ同水準で推移しており、全国的に旬の最盛期の到来を示している。
今日の注目魚種 TOP3
カツオ(豊洲市場・2026年5月25日)
- 高値:2,700円/kg 安値:540円/kg
- 産地:鹿児島・高知・宮崎方面
初ガツオが旬のピークを迎え、1.5〜2.5kg/尾の各サイズが揃い始めた。せり取引での高値は2,700円/kgと強含みで、飲食店向けの引き合いが旺盛だ。高知では水揚げ量が昨年より増加しており、比較的入荷量が安定している。今後も6月初旬まで高値安定が続くとみられている。※2026年5月25日時点のデータ(出典:GD Freak 豊洲市場日報)
クロマグロ・本まぐろ(豊洲市場・2026年5月25日)
- 高値:14,580円/kg 安値:2,484円/kg
- 前年同期比:約3割高
高級和食・寿司向けの国内需要が強く、前年同期比で約3割高い水準が続いている。輸出向けのFOBコスト(本船渡し価格)に直接影響するため、冷凍まぐろを扱う事業者は仕入れタイミングと価格設定の見直しが必要な局面だ。シンガポール・香港向けでは現地バイヤーとの価格交渉を早めに進めることが収益確保につながる。※2026年5月25日時点のデータ(出典:GD Freak 豊洲市場日報)
はまち・ハマチ(札幌市場・2026年5月23日)
- 高値:3,348円/kg 中値:3,240円/kg 入荷量:626.4kg
養殖物を中心に安定した入荷が続き、高値と中値の差が108円と小さく品質が均一だ。東南アジアの刺身需要向けに安定供給できる魚種として注目されており、輸出量の増加が続いている。価格の大きな変動がなく、輸出コスト計算がしやすい点も事業者に支持されている。※2026年5月23日時点のデータ(出典:札幌市中央卸売市場)
豊洲・福岡・大阪:市場別価格比較でわかること
本日のカツオ高値を市場別に並べると興味深い結果が出た。
- 福岡・長浜(本かつお・鹿児島産):高値3,000円/kg(入荷量114kg)
- 豊洲(カツオ・GD Freak):高値2,700円/kg
- 大阪うおいち(5月予測):600〜700円/kg(卸平均)
「産地の九州に近い福岡の方が安いはず」と思われがちだが、実際は福岡のせり高値が豊洲を上回った。これは、産地から近い消費地でも鮮度の高い大型個体への競争が激しく、せり高値は産地距離ではなく「その日の最高入札価格」で決まるためだ。福岡・長浜は九州の飲食店・料理人が直接買い付けに来るため、旬のピーク時には高値がつきやすい。
大阪うおいちの600〜700円/kgは消費地卸しの平均売値予測であり、せり高値とは比較対象が異なる。輸出向けに仕入れコストを下げたいなら、産地(鹿児島・高知・宮崎の地方市場)から直接買い付けるルートを持つことが最も効果的だ。
輸出事業者・バイヤーへの注目ポイント
今週の旬魚と輸出用途
5月後半はカツオ・やりいか・うにの旬が重なる好機だ。カツオ(鹿児島・高知産)はタイ・ベトナム向け冷凍刺身原料として需要が高く、旬の時期に仕入れ・急速冷凍する事業者にとって有利な局面が続いている。北海道産うに(礼文・利尻)はバングラデシュ・モルディブ・カタールなど中東・南アジアの高級海産物市場でも引き合いが増えつつある穴場エリアだ。※最新の輸出規制・制度は農林水産省・ジェトロの公式情報でご確認ください
クロマグロ高値が輸出コストに与える影響
クロマグロの前年比3割高は、シンガポール・香港向け輸出における収益を直接圧迫している。現地の競合品(ノルウェー産アトランティックサーモン等)との差別化を図るには、「産地直結の鮮度と産地ブランド」を価格交渉のカードとして活用することが重要だ。仕入れ値が高い今だからこそ、コスト管理と付加価値の両立が問われている。
やりいか・うには6〜7月の最盛期に向けて入荷が増え、価格がやや軟化する見込みだ。旬の最盛期前の今が輸出向け仕入れの検討タイミングと言える。水産物の仕入れから輸出書類作成・通関手続きまで一貫してお任せいただける体制について、詳しくはあさひ通商のお問い合わせフォームからご連絡ください。